所長コラム
○役員報酬は毎月定額に 社長や専務などがもらう毎月の給料のことを役員報酬と言っています。この役員報酬は、毎月定額をきちんとしはらう必要があります。毎月もらう金額が変わっていると役員賞与 であると認定されて、会社の経費として認められなくなってしまいます。 中小企業においては、資金繰りの都合上、なかなか定額を支払うというのが難しいケースもありますが、裁決事例では、未払金経理を認めているケースと認めていないケースに分かれてしまっています。もう少し、税務も融通が利いたらいいなと感じる例です。 |
○支払い督促のやり方 不況のご時世、売掛金を払ってもらえない、貸したお金が返してもらえないということも、 残念ながら、ママあります。債権を回収するときには、相手の支払状況や金額に応じて、方法を変えながら、信頼関係も保ちつつ、なおかつ、相手にプレッシャーをかけていくことが必要です。 ・第1段階 まずは、それとなく、相手に支払を促します。最初の段階では、穏便な表現をこころ がけます。 「お支払いただいているかとは存じますが、当社にて確認がとれておりませんので、 今一度お支払状況についてご確認」を依頼します。あくまで、丁寧におこないましょう。 ・第2段階 延滞している債権について、期限を切って、入金を促しましょう。こまめに何回も、タフ ネゴシエーターとして交渉を繰り返します。 ・第3段階 ここまでくれば、かなり強い意思表示が必要です。 何度も請求しても返事がもらえなかったり、信頼関係にヒビが入ってしまったら、会社の 被害をミニマムにするため、法的な手段に訴えざるを得ません。 相手先にも、法的手段を考えている旨を連絡します。 ・第4段階 内容証明郵便をつかって、催促状などを郵送すると、いつ誰が何を郵便で送ったかを 証明できます。法的な効力はありませんが、もらったほうは、プレッシャーを感じます。 内容証明郵便は 郵便局にいけば、詳しく教えてくれます。 なお実際の行動に当たっては、行政書士、司法書士、弁護士などの専門家と相談されること をおすすめします。 |
○女優のE角M子さんの国民年金保険料未納について 社会保険庁による国民年金のコマーシャルをしていたE角Mキコさんが、国民年金の保険料を滞納していたことが話題となりました。自分が国民年金の保険料を納めているかどうかもわからないとは、「さすがは、女優」といった感じです。 会見を見ていて疑問に思ったのは、「税金や健康保険、年金保険料の支払いはすべて税理士に任せており、自分では年金に加入していると思い込んでいた」 (http://www.asahi.com/national/update/0326/033.html)という発言です。さっぱり理解不能です。税理士は、申告書を作成したり、また、税務署へ提出したりはしますが、支払を任されるということは、通常考えにくいことです。 また、「税理士は実際には国民年金の保険料を納付していないのに、確定申告書の社会保険料控除項目に保険料を計上し、江角さんに渡していた。」(引用同)と説明がされていますが、これも、疑問符です。国民年金の保険料は、毎月13,300円ですが、付加年金を払えば13,700円ですし、1年分の前納や半年分の前納をすれば、割引もあります。というわけで、税理士が勝手に国民年金の保険料を払ったとして申告書を書くことは、ありえないのではないでしょうか?E角さん(あ、もちろん本人というより、マネージャとの応対ですけど)に、どうやって保険料を払っているかを確認しないと、保険料の金額がわかりません。金額がわからないものは、申告書を書けません。 やっぱり、女優さんて・・・・・・。ま、いい加減な税理士(というより、事務所職員か)だった可能性もありますけどね。真相は、わかりません。 |
○消費税は、消費者からの預り金ではない! 税務署からの案内を見てみると、消費税は消費者からの預り金的性格を有するので、期限内に納税しましょう。てなことが、書かれていたりします。徴収不足に日夜悩まれている職員さんの気持ちはよくわかりますが、法律の上では、そのようなことになっていません。あくまで代金の105分の4が消費税であるということになっています。(え?消費税は5%じゃないかって?いい疑問です。残りの1%は地方消費税といって、消費税では、ないんですね〜) 消費税は、あくまで事業者に対してかけられている税金なのです。ということで、たとえば、「10,500円で売ったのに、10,000円しか払ってくれなかったから、消費税は預かってへんし、税務署に納めんでもいいやん」とか、「本日は大売出しにつき消費税は、0%」てな意見はありえないことです。10,000円で売ったら、10,000円の105分の4が消費税になりますし、消費税なしと言って売っているのは、あくまで、5%値引きして売っているだけで、消費税がなくなっている訳ではないんですね。 |
○消費税は、届出にご用心! 消費税には、納める税金の計算方法が2つあります。1つは、本則課税といって、売上に係る消費税から仕入に係る消費税を引いて、納める税金を計算します。もう1つは、簡易課税と言って、売上だけを見て、簡易に納める税金を計算します。簡易課税は、中小企業を保護するために設けられたとされています。 2つも計算方法があるわけですから、当然納める税金に有利不利が出てきます。会社としては有利なほう、つまり、納める税金が少ないほうで計算したいですよね。でも、この方法は、決算が終わってから決められるのではなくって、その年度が始まる前までに、どちらにするかを選んで、税務署に届出しないといけないんです。 しかも、この届けは、確定申告書とは違って、必着なんですね。申告書なんかは、消印有効ですから、うっかり間違うと目も当てられません。早め早めにやっておけば、そんな心配も無用ですけど・・・。 |
○社会保険料の考え方 新しく従業員を採用するときは、まず、2月契約にしておくという方法があります。 2月以内の契約の場合、厚生年金や健康保険といった社会保険に入る義務が ありませんので、入社したと思ったら、すぐ退職してしまった・・・といったケースに 無駄に保険料を払うのはもったいないときに使えます。 なお、試用期間ではなく、あくまで2月間の契約として契約書を取り交わす必要が あります。試用期間という契約の場合は、入社した日から社会保険に加入義務が あります。 |
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